ブログに書くようなネタがないので、追記に闇歌一巻まとめたデータベースでも投下しておきます。
結構、いろんな情報出てるもんだね!
..楠木誠志郎
・「闇に歌えば」開始時点で19歳(大学一年生)。「聖霊狩り」では21歳(大学三年生)。
・生来、するどい勘を持っている。
・中二の時に聖痕を得て、霊能力を開花させる。ただし、その能力がどの程度のものなのかを彼は把握していない。マガタマを通じてヤミブンと関わるまでは、それで人生が大きく変わることもなく、たいして役に立ってもいなかった。
・自身の霊感に関しては「邪魔にこそなれ、いいところのまるでない無用の技術」と言っている。
・好物はコーラとシチュー。
・アルコール類は全然ダメ。二日酔いの経験はない。
・狭いところに大勢詰め込まれると気持ち悪くなるたち。
・前髪の色のせいで過去にいきなり不良扱いされた経験があり、それ以来、他人の目にいささか過敏になっている。
...容姿
・身長は一六三センチ。
・艶のある黒髪の中で、長めの前髪の一房だけが鮮やかなレモン色をしている。
・丸顔。
....聖痕《ステイグマ》
・誠志郎のレモン色の前髪は、彼の霊能力の証。聖別されたもののしるし。
・「しるし」あるいは「聖痕《ステイグマ》」と呼ばれている。
あれは中学二年生のとき。雑誌に広告が載っていた通信販売の安い染め粉。彼はほんの茶目っけでそれを買い求めた。
折しも、万聖節前夜《ハロウィーン・ナイト》。誰かが仮装パーティーをしようと言いだし、誠志郎はさっそく染め粉で金髪の王子さまに変身した。
王子様は友人宅を次々と襲撃し、一晩中遊び回った。くたくたになってそのまま眠り、翌朝、シャワーを浴びたら――一房だけレモン色が残ってしまったのだ。(…「闇に歌えば」P18)
...声
その気になれば彼の声は少年のように高くなる。中性的な響きすら出せる。自分でも驚くほど、風のように、光のように歌える。
声に透明感があると、和宏も太鼓判を押していた。バンドのボーカルにしたいと彼が熱望するのも、なにより誠志郎の声に魅力を感じたからだった。(…「闇に歌えば」P45)
...家族
・現在はなし。
・二年前、観光バスが転落し、旅行中の祖母と母と死別(季節は不明だが、着用していた喪服は冬服)。
・父親とも幼い頃に死別しており、こちらは顔も覚えていない。
....楠木アヤ
・誠志郎の祖母。誠志郎が中二の時、すでに七十すぎ。
・失せ物はぴたりと当てる、妙な悪霊なんぞは大喝ひとつでおっぱらう、知る人ぞ知るの霊能力者。
・誠志郎には「ばあちゃん」、克也には「アヤさん」と呼ばれている。
・お気に入りの着物は淡い茶色。
...部屋
・新築マンション(エレベーター付き)の四階。どんづまりの隣の部屋。ベランダ付きの1DK。日当たりがよい(南向きの窓がある可能性が高い)。
・駅までは距離があるので、自転車で向かっている(この自転車は和宏から奪い取った中古自転車)。駅から大学までは、乗り継ぎ一回で三十分程度。
・管理人さんの部屋は六階の端(六〇一号室)。
・部屋にはシングルベッド(枕元にはライト)、テレビ、棚(本が入っている)、オーディオ、冷蔵庫がある。バスルームもある。
・以前住んでいたおんぼろアパートでは、毎晩金縛りにあわされていた。
・ベランダには柵がついている。
...経済事情
・ヤミブン以外ではバイトをしていた様子なし。
・家族で暮らしていた家は人に貸しており、その家賃収入がある。
・祖母は財産を残してくれている。
祖母や母と暮らしていた家は誠志郎一人には広すぎて、今は人に貸している。その家賃と、祖母の残してくれた財産で、大学卒業まではなんとかやっていけそうだった。そう、ちょいとやりくりすれば、こうやってマンションにだって移れる。(…「闇に歌えば」P20)
...内面
祖母と母をいっぺんになくして以来、誠志郎は人づき合いが苦手になった。
どんなに親しくしていても、いずれは離れてしまう。ならば、あまり人と深くかかわるのは自分を傷つけるばかりではないだろうか。そこそこにつき合っていれば、楽しさもそこそこはあるし、悲しみもそこそこで済む。――そんな思いが、しつこくつきまとうせいになったせいだった。(…「闇に歌えば」P37)
死に関するセレモニーは嫌いだ。身元確認のため警察に出向き、そこで祖母と母の遺体を見せられたときのことを、否が応でも思い出す。(…「闇に歌えば」P102)
危険をどこかで察知していたはずなのに、ぼけっとしていて手遅れになるまで放っておいた。(…「闇に歌えば」P118)
出直してこようかとも思ったが、ぐずぐずしていたら手遅れになりそうな気がして、それもためらわれた。かつて、自分の無関心さが原因で失った人がいる。あの轍だけは踏みたくない。自分の馬鹿さ加減を知るのは一度でたくさんだ。(…「黄泉のはばたき」P176)
...魂鎮めの歌
かつて、祖母は誠志郎を自分の後継者にしようと考え、いろいろなことを教え込もうとした。が、孫にとってみれば、欲しくもないのに授かった能力。それも気紛れすぎて充分に使いこなせないという、厄介な代物。このうえ勉強や修行なんて御免こうむりたい、というのが本音だった。
それでも、毎日吹き込まれていれば嫌でも覚える。彼が試みようとしているのはそうして得たものの一つ、魂鎮めの発声だった。
心を平穏にし、迷うものを慈しみ導く仏の心になって音声を発する。その調べにより心穏やかになり、死霊はいくべき道をみつけるだろう――と、祖母は言っていた。(…「闇に歌えば」P45)